制限時間は30分想定。
問題5は対称面を考えると効率よく探すことができる。
問題5だけ時間がかかるので捨て問にしそうになるが、
一度挑戦してほしい。
エステルの構造決定
次の文章を読み、以下の各問に答えよ。原子量として下の値を用いよ。
H=1.0 ,C=12.0 ,O=16.0
ある果物に含まれる芳香を持つエステルAを加水分解したところ、アルコールBとカルボン酸Cが得られた。
アルコールBはヨードホルム反応を示し、穏やかに酸化するとアルデヒドDになる。得られたアルデヒドDはヨードホルム反応と銀鏡反応を示し、さらに酸化するとカルボン酸Eを得ることができる。カルボン酸Eは水素結合により環状の二量体を形成するため、見かけの分子量は120である。
カルボン酸Cは、無色の液体で臭気を持つ。また、2分子のカルボン酸Cを脱水縮合することにより、無水物Fを生成する。カルボン酸CはアルデヒドGを酸化すると得られ、アルデヒドGにロジウム錯体を触媒として水素を付加するとアルコールHを生成する。アルコールHは濃硫酸を加えて130℃で加熱すると、分子間脱水しエーテルIが得られる。エーテルIの元素分析をすると、炭素70.6%、水素13.7%、酸素15.7%であった。
2、 無水物Fの構造式を書け。
3、 カルボン酸Eの二量体を書け。
4、 エステルAの構造式を書け。